スピンオフ小説の感想.
荒木飛呂彦画業30周年&ジョジョ25thアニバーサリィ企画“VS JOJO”シリーズ第1弾.
フーゴはあの後いったいどうしたのか?
という疑問は,五部を読んだら多かれ少なかれ思うだろう.
なので,小説が出たときに速攻買った.
ちょっときつい当たり方だったミスタには少々驚いたけど,本来はギャングなわけだし,けじめを付けるまでは多少冷たいぐらいでもおかしくないのかな.
チラチラと本編のキャラクターを絡ませつつ,オリジナルの人々も良く動いていて面白かった.シーラEの普通さ具合も(ある程度は常識人だと思う)好感を持った.
何度もフーゴの煩悶が出てくるけれど,こういうところが知識層としての悩みだなあ.あの時ボートに乗らなかったのも,そのせいだと思う.彼は賢すぎるんだよ.暴力的なキレっぷりを露わにするとき以外は.感情に重きを置けない,直感にも重きを置けない,信義にも重きを置けない.でも,それらをバカにしているのではなくて,とても羨ましがっているような気がする.
ジョルノはまあなんだかディオ入ってるなあ.カリスマってな感じで.エピローグ読んだら,確かに付いていきたくなる.本編のもうちょっと血の通った感じを見せてくれないのは寂しいけど.
私はフーゴは裏切ったとは捉えていないので,居所を定めた終わり方が嬉しく,でも,どうしても以前とは違う関係性なのが寂しいようにも思う.まあ,No.2もNo.3も元来は陽気な人物だから,ちゃんと仲間になれると信じている.