Last updated on 97/8/24
ギース。フルネームはギース・ハワード。このイカしたおやじはそもそも何者なのか。そういう疑問を抱いたあなたはきっとSNKという会社を知らない。
SNK(旧名:新日本企画)は大阪・江坂に本社のあるゲーム会社である。(ちなみに社名が変わったのは1986年) 1990年にはNEO-GEO(MVS)も発売する。ハードも供給しているわけだ。ちなみに、この年にスーパーファミコンが発売されている。
このSNKが対戦格闘(格ゲー)ソフトを初めて出したのが1991年。「キング・オブ・ザ・モンスターズ」である。
それに続き、同年、「餓狼伝説−宿命の闘い−」が世に出る。
この「餓狼伝説」でラスボスの座を張っていたのがギースである。
このシリーズ、テレビアニメ・映画にもなるほど人気が出、現在稼働中の「リアルバウト餓狼伝説スペシャル」まで6作を数える。ギースはそのうち「餓狼伝説2−新たなる闘い−」を除く5作に出演(?)。常にボス扱いであり、そのうち3作はラスボスである。
それだけではない。
「餓狼伝説スペシャル」にてSNKのもう一つの格ゲーシリーズ、「龍虎の拳」からリョウ・サカザキというキャラクターが隠しキャラとして登場したため、「龍虎」の次回作には「餓狼」の主人公のテリーが?!という予想を覆し、ちゃっかりギースが「龍虎の拳2」の隠しキャラになってラスボスとなっていたのである。(しかも、若い姿で)
さらに。
1996年、「ザ・キング・オブ・ファイターズ'96」にもボスチームの一員として登場、もうこうなりゃ全シリーズ制覇だ! の勢いである。
ちなみに、彼のえらそげな態度のせいか、はたまた死んでも死んでも復活する不死身さ加減のせいか、それとも初代餓狼における破壊的な強さのせいか、ファンは彼のことを畏怖の念をこめて(?)「ギース様」と呼ぶ。
ちなみに、「龍虎の拳2」では若い姿をしていたため、このギースと餓狼に出てくるギースを区別するためか、龍虎のギースは「若ギース」と呼ばれている。
また、一部では「あの御方」でも通じてしまう。おそるべし、ギース・ハワード。
ゲームの物語のうえではギース様はどんなキャラクターなのであろうか。
彼はアメリカはメキシコ湾に面するサウスタウンという架空の街の影の支配者である。
注:サウスタウンの位置はがろスペのマップ画面の感じから述べているだけでちがうかもしれません。
不幸な幼年時代を送った彼はあらゆる手段をもってのしあがり、現在の地位を築いたのである。その際、邪魔をするものは容赦なく消していった。(消された者の中にはジェフ・ボガードという人物がいたのだが、ジェフにはテリー,アンディという二人の養子がいた。「餓狼伝説」はこの二人の復讐の物語である。)
彼の表向きの姿は「やり手の実業家」であり、普段はギース・タワーという高層ビルの1室で業務をこなしている。
そんな彼は年に1度「キング・オブ・ファイターズ」という異種格闘技大会を開いて、邪魔物や使える人間を探しつつ暇つぶしをする。
ギースにまつわる人々は多い。
まず、誰よりもさきにビリー・カーンの名を挙げねばなるまい。
彼はギースの右腕であり、手練の棒術使いである。彼の肩書きはギースの側近。「歩く凶器」というふたつ名も持っている。
彼はギースに忠誠を誓い続ける律義者でもある。
重要なのは「餓狼伝説」シリーズにおいてもう一人ボスをはる人物、ヴォルフガング・クラウザーとの関係である。
どうやら彼らは異母兄弟らしい。
クラウザーはかつてギースが唯一恐れた人物であり、ヨーロッパを代々影から操ってきたシュトロハイム家の当主である。
しかし、こんな兄弟が生まれてしまうなんて、父親を見てみたいものである。
ブルー・マリーは祖父をギースに殺されている。
ダック,ビック・ベア等、かつてギースの配下であった人物も多い。
おそらく、ギースという人物がいなければ餓狼伝説というシリーズは成り立たない。彼はそれほどの重要人物なのである。