雲海を抜けるとそこは雪国である

出かけるときはいつも寝不足である.帰省する今回もそうである.

いつもは列車で帰るのだが,今回は飛行機である.というのは,過去2回の海外旅行によりANAのマイレージが溜まったためである.

数年前,ANAのホームページはずいぶん使いにくかったものだが,最近はとても使いやすい.気に入っているのはチケットレスのサービス.以前,搭乗券を忘れて母にボロクソに言われた経験があるため,このサービスを知ったときは画期的だと思ったものだ.さらに,今年になって,eプリチェックイン(インターネットで空港に行く以前にチェックインする機能.座席も座席マップから選べる)や,携帯への2次元バーコード配信機能も大変に気に入っている.

空港にはぎりぎりに着いた.が,慌てることなく自動チェックイン機の前に行き,画面に表示されている「搭乗券を受け取る」(だったかな?)というでっかいボタンを選び,画面メモしておいた携帯の2次元バーコードを機械前面左側についている読み取り機にかざす.すると,勝手に搭乗券が出てくる.以上で手続き終わり.便利なものである.

久しぶりに搭乗はバスだった.よりによって今回は荷物が重いというのに,ステップを登らなければならない.

機内に入ると,幸い,隣の席が空いていたので,コートやマフラーは隣の座席においてシートベルトで固定して爆睡した.目が覚めたとき,ちょうど飲み物を配っていたので,スープをもらった.私は全日空の機内で配られるスープが好きなのだ.夏にはデフォルトでは配っていないが,頼むと作って持ってきてくれる.

そして,着陸態勢に入る.天候は小雪.雲は切れている.飛行機は高度を下げている.

が,良かったのはここまでだった.

「ただいま着陸を中止し,高度を上げております」

おい.

垂れ込める雲.雪.

もう,ほとんど降りかかってたのに.まあ,富山空港は河川敷にあるからなあ.(後で聞いたのだが,橋だの高速道路だのが掛かっていて,有視界で降りるのに,霧が掛かりやすい,非常に難しい空港なのだそうだ)

そして,富山湾上空で旋回である.

これがまずかった.

タイミングを計ったらすぐに降りるためだろう,雲のある高度辺りをぐるぐる回るのである.

当然揺れる.

すきっ腹.寝不足.揺れ.加えて私は酔いやすい.

吐きました.

いや,吐くものがなくて胃液しか出てこないんだけど.

もう,こうなると,「小松でも東京でもいいから降りてくれ~」と思う.

結局,着陸は1時間後.富山の気温は-2度.富山湾はわりと雲が切れていたのだが,飛行場上空は重い雲が垂れ込めていて,確かに天気が悪い.

こうして,ひどい有様で富山にたどり着いたのであった.

日時: 2005年12月28日 | 旅行記 |

コメントを投稿

(空欄でもかまいません)

(メールアドレスは管理人に通知されますが,Web上には表示されません)

Powered by Movable Type