南明寺~おふじの井戸~疱瘡地蔵

ガソリンスタンドまで戻って(これがけっこうある),言われたとおりに向かいの道に入り,5mほど行ったところの左にある野道に入る.

ああ,久しぶりに道しるべ発見.

ちなみに,もらった地図に「あちこちに道標.それをたどれば道に迷うことはない」と書いてありました.すんませんなあ,迷ってて.

南明寺は広くもなく大きくもなく.

喫茶店のおじさんは,「そこからちょっと戻ったとこにコスモス畑がある」と言っておりましたので,見に行ってみました.

ふふ,コスモス畑の緑が目に痛い......

気を取り直しておふじの井戸に行きます.う~ん,これがどこぞのお婆さんがはまった井戸か.

おふじの井戸のお話しは次の通り.

その昔,ここでおふじという娘が尻をまくって洗濯をしていたところ,柳生の殿様(但馬守宗矩)が馬で通りかかった.

宗矩,何を思ったか,「桶の中の波はいくつあるか」と問いかける.(なんでんなこと訊いたんだ).

ここでこのおふじさん,アホなこと言うなと腹を立て,「あんたが奈良からここまで来た馬の足跡はいくつある」と訊き返した.

これに宗矩感心し,頭のいい娘だってんで馬に乗せて柳生まで連れて行った.

以上,喫茶店のおじさん談.案内の看板には後に妻に迎えたと書いてあった.

おじさんの話を聞いていて思ったんだけど,この辺じゃ「柳生の殿さん」なんやなあと.なんかね,ずっと江戸にいて,将軍に仕えてたというイメージが強くて,領地を持った「殿様」というイメージがあまり無いんですよね.

ところで,おふじの井戸の案内板に「仕事せえでも器量さえよけりゃ,おふじ但馬の嫁になる」という歌が残っていると書いてありました.大事なのは器量らしいですよ.(才能の意味の方かもしれんが)

さて,この後の山道に来て,喫茶店の客の方のおじさんが「歩いていくの?」と呆れたわけが分かった気がしました.石畳の道だったんですがね,斜面がいきなり急になり,しかも,倒木が道をふさいどる.馬に娘乗せて柳生にお持ち帰りできるような道じゃないよ!!ここのぼるだけで,頭がクラクラしました.

山越える言うとったもんなあと登り切って,歩いておりますと,コツコツと何かを叩いているような音が聞こえてきました.なんやろなあとぐるりと上を見渡すと,あ,キツツキや~!!ドラミングじゃなくて,ほんと探るようにコツコツと叩いては場所を移っていました.や~,いい気分.(鳥好き)

この後も頑張って歩き,道は下りになってきて,見つかりましたのは疱瘡地蔵.立派な屋根のあるところにありました.ここまで来れば柳生まであとちょっと.

日時: 2006年9月26日 | 旅行記 |

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