リルケ(筑摩世界文學大系60)

この頃,リルケがたいそう気に入っており,もっと読みたいと思って図書館から借りてきた.

収録は,『初期詩集』『形象詩集』『時禱詩集』『新詩集』『鎮魂歌』『マリアの生涯』『ドゥイノの悲歌』『オルフォイスに寄せるソネット』『後期詩集』『フランス語の詩』『神さまの話』『オーギュスト・ロダン』『マルテの手記』『随想』『ポルトガル文』.このうち,ドイツ詩のものを読みました.ただし,『時禱詩集』と『マリアの生涯』はちょっとキリスト教的背景がないと分からなそうだったので飛ばし.

リルケは手触りがひんやりしている感じがします.悪い意味に「冷たい」のではなくて,整頓された美しさを感じるのですね.でも,前を向いて暖かいと思うのです.

一番好きなのは『オルフォイスに寄せるソネット』.第1部26,第2部29,合計55の14行詩(ソネット)から成るもので,ヴェーラ・ウッカマ・クノープの墓碑として書かれたと冒頭にありますが,嘆きを知りつつ暗さに落ち込んだままにはならないところが好きです.

2006/11 読書開始 - 読了

リルケ(筑摩世界文學大系60)

日時: 2006年11月26日 | 感想 > 本 |

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