斬艦刀はZankan-Tohな気がすると書きましたが,「そういえば,OGは北米版があったな」と思い出し,ちろっとやってみた.零式が出てくるのはキョウスケ編だと3話目だから,すぐだしね,と思って.
さて,ゼンガーが出てくるのは2話目です.ご存じの通り,エクセレンさんが「Just call him "Oyabun." That's Japanese for boss.」と勧め,ゼンガーが「That will do just fine.」と言って,キョウスケに「He can't be serious, can he?」と戸惑われています.
それだけではなかった.
2話目のクリア時,
- キョウスケ
- ゼンガー…少佐.
- ゼンガー
- 親分でも構わんぞ.
という会話がある.ここなんですが,
- キョウスケ
- Major Sanger?
- ゼンガー
- You may call me "Honcho".
ホンチョウって何ですか,ゼンガー少佐.もしかしたら,班長だったのかな.部下二人が帰投するまで,自分の呼び名を考えていたんですが,ゼンガー少佐.
honchoは,アメリカの俗語でしたよ.意味はボスとか首領とかそういう意味で,どっちにしろ,日本語の「班長」が語源.発音もハンチョウ気味.
まあ,気を取り直して,問題の3話目です.マリオンさんもリシュウさんも斬艦刀のことは「the Colossal Blade」と呼んでいました.直訳すると「巨大剣」.colossalは,コロセウムと同語源で,古めかしい語ではあります.零式の武装の表示もColossal Bladeです.
さて,我らがゼンガー少佐と零式の出陣を見てみましょう.(以下,訳はけっこう適当)
- ゼンガー
- The Grungust Type 0 at your service!
(グルンガスト零式にてお相手仕る) - ブリット
- Th- That's Major Sanger's...!
(あ,あれは,ゼンガー少佐の……!) - ゼンガー
- I see an opening!
(いくぞ!)
※ブリットは本名はブルックリン・ラックフィールドでしたが,愛称が「Bullet」でした.
そして,戦闘シーン.
I am Sanger Zonvolt!(我が名はゼンガー・ゾンボルト)
綴りが,日本版と違います.まあ, あれじゃ,読めんだろう.もっとも,この綴りでちゃんとゼンガー・ゾンボルトと呼んでもらえているかは謎.
The Sword that smites evil!(悪を伐つ剣なり!)
smiteは,「強打する」とか「打ち倒す」の意味の雅語.
Final technique!(奥義!)
……日本人で良かった.
Zankantou! Shippu Dotou!!(斬艦刀・疾風怒濤!)
……?
え~,私,さっき,斬艦刀は「the Colossal Blade」だって言ったよね.
ここに一人でそう呼んでいない人がいるよ!そうなるとだ,斬艦刀って名付けたの,ゼンガーだという解釈でよろしいでしょうか.
挙げ句に,Shippu Dotouですよ.北米版なのに一人で日本語叫んでるエセドイツ人がいますよ.
ところで,この疾風怒濤という単語ですが,いわゆる故事成語から成る四字熟語ではありません.元々,ドイツ語のStrum und Drangの訳です.
……ドイツ語しゃべれ,ドイツ人!
さんざんドイツ人ドイツ人言うてバカにしてる(してたのか)けど,「実はオーストリア人.ザルツブルグ出身で,小さい頃の夢はモーツァルトのような作曲家になることだった」とか言われたらどうしよう.