『哀れなハインリヒ』の原文をあたったんだが,今のドイツ語とかなり違っていて,類推利く単語もあるけど概ね分かんないんだ,と友人に話したところ,「それは高地ドイツ語じゃないか」とのこと.ドイツ語の古語は高地ドイツ語で,郁文堂の辞書なんかではよく語源を示してあって,高地ドイツ語って書いてある,とのこと.
おお,さすが西洋史学科.
そんなわけで,図書館に行って,探したら,この本が見つかりました.
検索では『演習中高ドイツ語文法』って書いてあるのに,ガワがひんむいてあって,背表紙が『MITTELHOCHDEUTSCHE GRAMMATIK』になってたから,ちょっと探しちゃったよ.
厚さは1cmぐらいで,なんか読めそうな気になるのがいい感じ.例文や演習問題があって,注釈がたくさんあるのがありがたかったです.
引用作品の原典は,『エーレック』『グレゴーリウス』『哀れなハインリヒ』『イーヴァイン』(ハルトマン・フォン・アウエ),『トリスタン』(ゴトフリート・フォン・シュトラスブルク),『パルチヴァル』(ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ),ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ,『ニーベルンゲンの歌』,『クートルーン』.
部分しか引用されていないので,読んでみたくなることしきり.