宇奈月温泉

富山は三方を山に囲まれた県でありまして,東側には宇奈月温泉があります.私は富山の人間ですが,ずっと宇奈月温泉に来たことがありませんでした.

今回,勤務先で宇奈月温泉に行こう企画が立ち上がりまして,初めて行くことにあいなりました.

現地集合なので,最初は富山駅から富山地方鉄道(当地では「地鉄」と呼びます)に乗り,宇奈月温泉駅に向かいます.1790円なり.

この電車にも乗ったことがなかったので,ぼんやり風景を眺める気だったのですが,夜が遅かったせいで15:48の電車に乗るころには眠くてたまらず,爆睡です.途中,上市(かみいち)でスイッチバック.座席を直して,また爆睡.時間帯のせいか車内はたいへん空いていて,向かい合わせの4座席を独占していました.宇奈月温泉は終点なので,安心して爆睡できます.

駅について,眠い目をこすりこすり出てきます.富山を出るときからだったのですが,あいにくの雨.傘はなし.まあ,近いそうだからと,周辺地図を眺めていると,地元のおっちゃんが話しかけてきました.

「どこけ?」

「延楽なんですけど」

「ああ,延楽さんなら,その道そっち行って,すぐやちゃ」

おいちゃん,ここでちょっと迷って,

「近いから一緒に行ってあげっちゃ.来られ」

はーい.

親切なおいちゃんの傘に入れてもらって,途中,宇奈月温泉の話なんぞ聞きながら延楽へ.

おいちゃんは,延楽のフロントの人と知り合いらしく,「おーい,お客さんだよ」と言って,去って行きました.ありがとうございます.

驚いたことに,玄関入ってすぐだというのに,フロントは建物としては8階なのだそうです.

部屋に行ってみると,同室の人が一人先に来ていました.会うのは数年ぶりぐらい.

「きゃー,Sousuiさん,久しぶりー」

「お久しぶりです」

「見て見て,外,きれいながー」

外は川に面しており,向かい側は雪の残る山です.

「このお菓子,食べられ.これこれ,この梅がおいしかったん」

それでしばらくくっちゃべっていたのですが,ふと気が付くと,財布がありません.うーん,次の日の東京行きの切符もその中なんだが,困ったな.

荷物の中を探しても無く,フロントに行って,駅に連絡してもらいました.

「今ね,お客さん,財布落とされたって言っとられっから,本人に代わっちゃ」

「もしもし」

〈おたくさん,なんて名前け〉

「Sousuiです」

〈ああ,ここにあるがだけど,悪いけど中身見さしてもろて勤務先に連絡いれてしもた〉

そけ.確かに,携帯に着信がいくつか入っておりました.各所に連絡をし,旅館の人に車で駅に送ってもらい,無事に財布を回収しました.宿泊料を現地で徴収するというので,現金も結構入っていたのですが,あっさり無事でした.ただ,何かに挟まったのか,カード類が曲がっていました.いったいどうなっていたのだろう??

日本はとてもいい国だなあと思いながら旅館に戻り,豪華な食事と堪能したあと,24時間の大浴場へ.長々としゃべり続けて,ついうっかり湯あたり気味のまま,ふかふか布団へGo.

次の日は6時に起きて,男性女性交代制のため入れなかった露天風呂へ.こういうときだけは早起きする.2度寝して7:30に昼食,さらにチェックアウト時刻の10時まで3度寝.心置きなくだらだらしました.同室の人がみんなぐーたらでよかった.

今日は地鉄で魚津まで出てはくたかに乗るつもりだったのですが,同室のNさんが帰る途中だから送ってったげっちゃと車で送ってくれました.

人の親切がありがたい宇奈月1泊でした.

日時: 2008年3月15日 | 旅行記 |

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