黒澤映画で白黒映画に火が付いたので,本多猪四郎氏の名高い『ゴジラ』を観てみた.『ゴジラ』は初代こそ全てとも聞いたし.
いきなり,あのあまりにも有名なテーマ音楽とズシーンズシーンという足音とギャオーーォォウという文字では表現しがたい咆吼と.うーん,実はゴジラって音だけでも構成されちゃうんじゃないだろうか.
でも,実は私はなんだか「オキシジェンデストロイヤー」しか印象に残らなかったというか,なんかその単語が他の物を吹っ飛ばしてしまったというか.
人の物語で言えばさ,博士が「なぜゴジラを殺すことしか考えないのか」と言うところとか,なんで芹沢大助は海底に残ったのかとか,深いんだけどね.ああ,それと,襲撃を受けた東京で逃げる母子もか.
これ,スクリーンで観たら,あるいは「ゴジラ」という単語が摩耗する前に観たらもっと印象が違ったんじゃないかと思う.ちょっともったいない.