B5変形版ブックカバーを作った

昨日行った北斎展,廊下に売り場ができていた.いつもこの手の展示をやると出没するのだが,昨日の売り場に並んでいた小風呂敷を見たとたん,欲しくて仕方なくなった.

いや,待て待て,よく考えてからでいいんじゃないか.明日来るとか.いや,でも,江戸東京博物館でそれやって紫陽花の手ぬぐい無くなったんだよな.買おうかな.どうしようかな.

貸そうかな,まあ,あてにすな,酷すぎる借金!

てなわけで買いました.2枚.しめて1260円なり.お母さん,ボク,奮発したヨ.この手の小物は,けっこう,迷い出すと買わなかったりするので,自分的には頑張った.機械物の方がその点買いやすいよなー.善し悪し要不要がはっきりしているから.

うん,それでだあね,何がしたかったかというと,ブックカバーが作りたかったのだ.B5変形版の.

文庫と比べるとでかいし,たいていごつい.この判型,コンピューターとかプログラミングとか関係の本に多い気がするんだけど,でかすぎてあんまり市販のブックカバーを見かけない.ちょうど今持ち歩いている本がこの判型で,その日も本屋でくれる紙袋を開いて裏返してかけていたのだが,使うのがその本で2冊目だったため,かけるときに破いちゃうは折れ目で擦れて今にも分解しそうだわで業を煮やしていたのだ.うん,もしそれがコピー紙の包み紙だったら(いまコピー死って出たよ.普段どんな文章書いてるんだ),そんなにヤワじゃなかったろうから,風呂敷買ってなかったよ.コピー紙の包み紙,最高.

閑話休題.

教科書は『ブックカバーを作る』.

まず,布を広げてみる.

錦秋水面鏡という名前が付いている.紅葉模様が左上と右下に集まっているので,斜めに使うことにした.どうせ布の尺が足りなくて継がなきゃいけないから斜めに取るのもいいかと.

まずアイロンをかけますよー.ふだんアイロンなんぞ使わないもので,霧吹きが壊れていることを知らず,ボタボタ水をたらしまくった.今度母上に献上するよ,新しい霧吹き.売られているとき16に折られていたのだが,その折り目がなかなか取れなかった.

今回の図面.

幅は,差し込む部分が50,それから折り返し60+表紙の幅182×2+背表紙の幅28+余分5=457.端の始末のために両端に8mmつけるので,必要幅は50+457+8×2=523.高さは,本の高さ232+余分5+折り返し8×2=253.ちなみに,この図面には大いなる落とし穴がある.指摘してくれたまえ.答えは後ほど.

今回のブックカバーのミソ,アイロンで付けられる裏打ち用紙.書道作品を飾っておくのに使うらしい.実はこれを入手するのが大変だった.富山でははがき大のシートしか見つからず,結局,東京に行ったときに東急ハンズでやっと発見した.あ,実は,ブックカバー(正確には手帳カバー)を作ろうと思ったのは昨年7月で,裏打ち用紙を入手できたのはその3ヶ月後,ちょうど1年ほど前である.事は一気に運ばないと進まないという典型である.しかし,こんなでかい裏打ち用紙しかなくて参った.こんなに消費するほど工作をするあてはない.書道でも趣味にしろと言うことなのか.

うむ,余計なことはここまでにして,裏打ち用紙を割り出した大きさ通りに切り出して,風呂敷の裏面中央に置く.アイロンをかけて付ける.裏表間違えるとアイロンに裏打ち用紙がくっつくので注意だ.(何回かやった.はがしたらはがれたけど,しばらくアイロンがべたべただった)

紙からはみ出した部分を切って,裏打ち用紙の布が無い部分に継ぎ足した.もともと風呂敷だったので端が処理してある部分を利用した.置いてアイロンを押しつけたらくっついた.まあ,もともとこの部分は折り返し部分で本にかけたら外から見えなくなる部分だから,あんまりこだわる気はない.四隅ともこうやって布を継いだ.

裏打ちしてみて分かったけど,裏打ち用紙を付けるとぱりっと紙みたいになって,扱いが楽になる.鉛筆で印書けるし.もともとが風呂敷なので布としてはごつめだから,折り目付ける時はそれなりに頑張らないとならないが.さしを当てて,あんまり一気に折らないようにする.一気に引くんじゃなくて,爪をさしに垂直に押し当てていく感じで.折るとこ折って,両面テープで貼るとこ貼る.今回両面テープの幅が太くていちいち半分に切って使っていた.折り目は両面テープの幅に合わせたらよかったか(横着者め).両面テープはみ出すと面倒なんだよ,付けちゃったらはがせないし.

しおりと本を差し込むバンドはなんかの包みに付いていたリボンをアイロンで伸ばして使った.ええ,そうです,私は世に言う物を捨てられない人間です.もらいもんを転用してるからなんかパッとしない色ばかり.白の他はピンクと黄色しかなかった.濃い焦げ茶のリボンがあって良さそうだと思ったんだけど,アイロンかけたら溶けそうだったからやめといた.

あい,完成.しおりにしたリボンは端がほつれてきていたので,2回折って両面テープで留めた.所要時間2時間弱なり.まあ,これ初めて作ったし,写真も撮ってたから,慣れたらもっと速く作れるんでないかい.

一見,いい感じにできあがったんだが......

バンドがギリギリすぎる!

あい,これが図面の穴の答えです.そらそうやわなー.折り返し60で取ってて,バンド位置が本の端から50じゃバンドに差し込める部分って10しかないやん.学生時代「あらゆる条件を考慮に入れろ」と言われたもんですが,ここら辺りがダメ学生の面目躍如.ええ,将棋とかオセロとか苦手です.

バンドの件だけでなく,この手の大判で分厚い本には折り返しが足りない.写真じゃ分からないけど,すっぽ抜けそうな感じだ.100ぐらいの余裕は欲しい.まあ,今回,布が小さかったから図面作成段階で既にケチってたというのも敗因ではある.いいんだよ,強盗と呼ばれた越中人の在り方として正しいんだよ!(開き直るな).うん,ケチ属性は標準装備です.

まあ,でも,パリッとした仕上がりで概ね満足かな.それから,裏打ち用紙を2枚重ねることになるわけだけど,これのおかげでけっこう透けなくなる.

上が裏打ち前の布,下が裏打ち後.

薄い色の布だったから,裏打ちしていない状態だと本の題名とか模様とかが分かるぐらいに透けてたんで,それもあって,紅葉模様のある部分が本の表紙上部に来るように作ったんだけど,完成品だと薄い色の部分でもよく目をこらさないと見えなくなってた.

ところで布が足りないと思って継ぎ足しように色違いの風呂敷も買ってきてあるんだが,これどうしよう?余っているといえば切り落とした上下の三角も余っているんだが.

日時: 2010年10月24日 | 雑記 |

コメント (2)

おお~~!かわいいですね!今時期に似合うブックカバー♪
確かに大きなサイズのブックカバーはなくて困ります・・・
今度私も作ってみようと思いましたよ~。
リボンの端がほつれたときは、透明のマニキュアを塗るとほつれなくなりますよ。
>小さいあまり布
縫い合わせて巾着とか?

どもども.大判のブックカバーが欲しかったというのも本当ではあるんですが,この柄が気に入って,何かに生かしたかったというのもあるんですよ.

ただ,書名を晒したくなくて作ったカバーなのですが,模様のせいで目立つような気がするという穴が.

>縫い合わせて巾着とか?
作成した巾着を使いそうにないという.
だいたい,本当に中途半端な大きさなんで,えっらい小さくなるんですよ,巾着だと.
でも,きれいなのでどうも捨てきれない.

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