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初地下鉄体験

なぞの箱
West Brompton駅近くのなぞの箱
Recyclingとあるから分別収集のためのものだとは思う.しかし,Shoe Boxっていったい何するの?

まだ17時45分.寝てしまうわけには行かないので早速カルネを使って大英博物館に出かけた.ロンドンは道が狭い.そこをバスだの車だのがすごい勢いで走っていく.ホテルから1番近い駅は West Brompton だが,ここはゾーン2の駅なのでカルネが使えない.よって,Earl's Court まで歩く.もっとも,この2つの駅は東京で言うと大手町と東京と言おうか,日比谷と有楽町と言おうか,国会議事堂前と溜池山王と言おうか――ともかく,穴掘ってつなげてもいいぐらい近い.

ホテル向かいの建物をリスが走っていき,鳥がでっかい声で鳴いている.いいところだ,ロンドン.



ホテル近くのごみ箱
上:ホテル近くのゴミ箱
下:Earl's Court Exhibition Center(赤いネオンのついている建物)の前にあったゴミ箱
Earl's_Court_Exhibition_Centerの前のゴミ箱
ゴミ箱があちこちにあって,これまたいろいろな形をしている.下の写真で Earl's Court駅はExhibition Center の反対側にある.門のところに警備の人がいたので道に慣れたころ,通り抜けていいかと言ったら丁重に断られた.

が,地下鉄に乗ったとたん,おぞけをふるった.臭いがキツいのだ.体臭なのか香水なのか,ともかく,異様な臭いがする.こんな臭い,僕は嗅いだことがない.

tosch「窓にまで落書きしてあるよ.根性あるよね」

そう,窓ガラス中ラクガキだらけ.ゴミは散らばってるし.もっとも,ホームにはラクガキはほとんど無かった.

地下鉄はときたま2,3分ほど止まる.よくあることらしい.トンネルの真中で急に止まられると,慣れてない身としては困ってしまう.Customer Infomation と放送は入るのだが,そのあとが聞き取れないから役に立たない.どこに行っても車掌の声というものは聞き取りにくいものだ.しかし,Mind the Gap だけは理解した.ホームのところにでっかく書かれていたからだ.ロンドンの地下鉄はどの駅に止まってもまず「Mind the Gap」と言うので,どこもかしこも Mind the Gap駅でいっぱいのような気がする.ことにEmbankment のホームと電車との間はほんとにデカく,すぐ楽に落ちてしまえそうだ.

大英博物館の最寄駅は Tottenham Court Road.Earl's Court からは District線に乗り,Embankment でNorthern線に乗り換えて3つめだ.ちょうど会社が引ける時刻にあたったのだろう,狭いホームにひしめく人々に押し流されながら Way Out(出口)表示をひたすらたどる.エスカレーターは日本より速い.すごい勢いで流れている.


リアル大英博物館は圧倒的なデカさを誇っていた

人に押し流されるようにして Tottenham Court Road を出ると,そこは Notre Dame de Paris をやっている劇場のまん前だった(Dominion Theatre だと後で分かった).地図としてみゅうインフォメーションセンターでもらったのを持っていたのだが,よく分からない.ロンドンはとても道が分かりづらいのだ.せせこましい表示に五叉路ぐらいの道.これで分かれというほうが無理だ.しばし,どの道が何だか把握するのに時間がかかり,これだ,と思った方向に歩き始めたとき,やっと British Museum という行き先表示があるのに気づいた.おせーよ.

まっすぐ歩くことしばし,British Museum という表示のある建物が見えてきた.勇んで近づいてみると,ただの御土産屋らしかった.その他,アンティークの店みたいなのも通りにはある.また歩くことしばし.僕はあっけにとられてしまった.なんてでかいんだ,大英博物館というやつは.高さが異常なぐらいある.TVなんかで大きさは見たことがある.toschにも「よくやってるじゃない」と冷たく言い放たれた.でも,あの巨大な建物の与える圧迫感は 3D じゃないと分からないと思う.特別展は Rembrant the Printmaker.toschが「レンブラントか,見たいな」とつぶやいていた.

19:10,大英博物館に到着.中に入ってみるとやっぱりでかい.なんとなく右にある shop にいきなり入ってしまった.エジプト猫(の置物)大人気.ロゼッタストーン物も多かったかな.ここには装飾品などの高めのものが多かった.

shopを眺めていてもしょうがないので出てきた.大英博物館は入場料はタダだが入り口のところにいくつもアクリルの箱が置いてあって,£2 以上の寄付を,と書いてあった.僕らはたまたまその箱の前で,どっちに何があるんだとかなんとか言っていたら警備員(というほどごつくなかった)のあんちゃんがやってきて「大丈夫,これは寄付の箱なんだから,お金払わないで見てもいいんだよ」と言った.どうやら誤解を与えたようだ.ので,とりあえず動く.

寄付箱を辞して真中の部屋(Great Court)に(部屋と言うにはでかすぎるんだが)入る.そのまま真正面に突き進むとそこは図書室のようだった.イギリスの作家の初版本なのだろうか,そういったものが左右に展示してあった.閲覧もできるようだった.2階建てになっていて,その上から下まですべて本棚.真中のスペースには机が並んでいる.閲覧には何らかの手続きが必要なようだった.

図書室を出てぐるりと回りこむと御土産屋さんがあった.僕は友人のNKにメソポタミアの何かをと頼まれていたのだが,エジプトっぽい何かやケルトっぽい何かは多いのだが,メソポタミアっぽいものは売っていない.かといって,英語の本を送りつけたらNKが憤死しそう(ボニファティウス8世か!)だし.僕はやっぱりまずメソポタミアを勉強しなくちゃだめだと Near East の展示室を目指した.途中,ロゼッタストーンを見つけた.おお,これがかの有名な.シャンポリオンさんが解読したのだね.

僕は実はエジプト系の彫像だのなんだのは好きじゃない.手早く見て Near East のとこに行くと,人頭有翼のライオンがお出迎えだ.それから壁画.壁画は2種類の人が目に付く.1つは籠を片手に持ち,もう1つの手でトウモロコシみたいな物を食えとばかりに前に出している鳥頭の人.もう1つは杖?を持っている人.うーん,うーん…メソポタミアって何だろう.楔形文字の石版はいっぱいあった.楔形文字は表意文字だから,割と画数が多い,したがってでかいのだと思っていたのだが思ったより細かかった.1文字が5mm角ぐらいなのだ.

閉館時刻近くなり,僕らは出口を探してやっと出てきた.

ホテル近くのポスト 大英博物館前のポスト 大英博物館近くのポスト
ポスト.左からホテル近くのもの,大英博物館前のもの,大英博物館近くの道のもの.
ロンドンのポストはいろんな形をしている.おなかのマークは立てられたときの国王のイニシャルなのだとtoschが教えてくれた.

ボケは眠気のせいさ,きっと

20時過ぎだが体は真夜中だと言っている.腹も減った.近くの日本語メニューもあるというPubだか何だかよく分からない店に入って,フィッシュ&チップス1皿とギネスを頼んだ.toschがフィッシュ&チップスはすごい量来るよと言うので1皿だけにしたのだが,正解だった.大皿に20cmぐらいの魚をザクッと2つに切ったのとポテトフライがてんこもりになっていた.うまかった.しめて£13ほどだったように思う.ここではたと日本人二人は困ってしまう.「チップってどれぐらい?」とtosch.僕は思わず「チップいりますか?」と訊いてしまい,おねーさんを困らせてしまう.もらう方がいるとかいらんとか言えるものじゃね〜よな,チップって.僕が言いたかったのは値段にサービス料が入ってるかということだったのだ.Is the service charge included? と言えばよかった.ともかく,ホテルで両替してもらっていた£1を置いてきた.(食事代はカード払い)

帰り,寝かかっていた僕は思いっきり道を反対に曲がってしまい(パソコン関連品についフラフラと引き寄せられちゃって.PSIONもあったんだよ〜),ちょっと時間がかかったが Tottenham Court Roadへ.アナウンスでこの駅名を聞くとやけにリキ入っているように思う.それから2人とも寝かかりながら Earl's Court へ行った.電車の中で寝るなんて日本人ぐらいだ狙われると聞いてたからがんばって起きてたんだけど,イギリス人も寝てたよ.

謎のバス・パス
謎のバス・パス

Earl's Courtでは僕がホテルに近いほうの出口を発見.そっちから出る.ホテルへの道の途中,愛想のよいおじさん(できあがってたんじゃないかと疑っている)に謎にバスパスを押し付けられた.が,バスパスは1日券で,僕らはもう帰るんだからもらってもしょうがない.ホテルに着いて,TVを見るも,番組表が無くて実に不便だ.結局,BBCのニュースを見て(うーん,日本にいても見るものといえばNHKニュースなんだから変わらんか),すぐに寝た.夢も見なかった.

2001年3月10日[1]>>



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