いつもは東京出張あると土日にくっつけてフラフラ歩き回っているというのに,なんで今回逃げ帰ったかというと,そりゃー,あんた,大野さんが来るんだもの.来てくれて嬉しいけど,なんで黒部なの?
前にライブを聴いた時は,これ1回きりだと思ってたから,また聴けて非常に嬉しい.今度はコラーレというホールだけどね.(カターレといいもうちょっとなんとかならんのか,このネーミングは)
「コラーレ」は「来られ」で,「おいでなさい」の意味.今,一瞬,共通語でなんて言うのか分からなくなった.「カターレ」は当然「勝たれ」で,「勝ちなさい」の意味.
もう,だーいぶ前にNKが教えてくれるなりチケット手配してくれていて,富山からは車で1時間ほどかかるもんだから,しっかり半休取ったよ.(実際のところ,立ちっぱなしの2日間を経た出勤は,まともに動いてなかった)
車はNKが出してくれたんだけど,カーオーディオからして既に大野メロディー鳴りっぱなし.
ちょっと早い夕食をコラーレ2回のパ・ド・ドウというレストランで食べます.ここを教えてくれたのは同僚で,パスタがおいしいとのことだったので行ったのですが,実際ホール付属のレストランとは思えない充実した味でした.
開場は18時半.待っている間に流れる音楽も大野節.最初,空席が目立っていたのですが,19時近くなったら,すっかり満席です.
そして,始まるオープニングミュージック.ううん,これ,聴いたことあるんだけど曲名分からない.
今回の構成は大野雄二(Piano), 江藤良人(Drums), 俵山昌之(Bass), 松島啓之(Trumpet), 鈴木央紹(Sax), 和泉聡志(Guitar)のセクステットです.トリオもいいけど,セクステットも華やかでいいよねー.
最初の2曲は,『MOVE ON UP』『BOOGALOO TO LUPIN 』(たぶん).ルパン三世の今のところ最新SP『sweet lost night』からの曲だそうです.
お次が『人間の証明』と犬神家の一族より『愛のテーマ』.え.これも大野さんだったんだ.人間の証明は♪Straw hatのところばかり思い浮かぶ.犬神家の一族は良かったですよ~.自分的には今回の公演の中でイチオシ.いいねえ,ジャズワルツ.NKが「こういうアレンジだと,あの湖から突き出た脚を思い出さずに済むから怖くない」と言っていた.あー,そっか.アレ怖いのか.なんか横溝作品って原作から入ったせいか,あまりにシュールだからかああいうシーンが記号にしか見えなくてあんまり怖いと思ったことないんだよなあ.(基本は恐がりです)
そんで,こっからがいよいよルパンナンバーですよ.最初が『Zantetsuken』.珍しくない?あんまり演奏されないような気がするんだよなあ.知っているはずなのに,メロディ追えなかった.ああ,TVシリーズの五右衛門は格好良かった.私の侍好きは考えてみるとこの人に端を発してますから!日本人の多くが(言い過ぎ)日本刀は何でも斬れると思いこんでいるのは(そこまで言わなくても,「斬れるといいなあ」と思っているのは)この人のせいだと信じて止みません.
お次が『Lave Squall』.これ,いつの間にか不二子のテーマということになっていた気がする.最初からそうだったの?いや,まあ,しっとりしてて好きですけどね.
んで,来ました『Zenigata March』.もう,大野さんほんと銭形マーチ好きだよなあ.なにかとアルバムに入ってるし,下手したら『ルパン三世のテーマ』よりアレンジたくさんあるんじゃないかと思う.一度,銭形マーチばっかり集めて聴いてみたい.集めきれんだろうなあ.思うにね,あの情けない哀愁漂う原曲(特に歌詞)をいかに格好良く仕立て上げてみせるかに心血注いでるんじゃなかろうか.
次が『Tornado』.アルバム『10th New Flight』に入っていたアレンジでした.もう,ペットがここぞとばかりに大熱演.そうだよなあ.ミュート付けたペットこそが命だよなあ.原曲だと「荒野」を思い出すんですが,このアレンジを聴くと「ダウンタウン」という感じがします.次元はすっかり格好いいキャラとして定着してしまいましたが,私はなんかルパンと一緒にバカやったり抜けてたりもする次元が好きですよ.
これで全員のテーマやって終わりになだれ込むのかと思ったら,『ルパン三世 愛のテーマ』が入りました.
ンで,オオトリはやはりこれ『ルパン三世のテーマ』.もうノリノリです.
ンで,アンコールってことになって,大野さんが一人で出てきて,わーいと思っていたら,『炎のたからもの』ピアノソロです.わー,こういうのもいいねえ.このままコピーした楽譜なんかあったら弾いてみたくなるような.
それからメンバー全員出てきて『Holy But Easy』.途中で和泉さんに促されて,会場総立ち.ホールだし,年配の人もいるってのに.
19時に始まって,20時50分までやってました.あー,面白かった.
エレギの和泉さんは一番若いらしく,司会をさせられてました.ロック上がりなんだそうで,1人だけ動きが違ってました.なんか一生懸命で可愛らしかったですよ.俵山さん,相変わらず黙々とベース弾いてておかしかったです.うーん,なんか,「黙々」って感じがするんだよなあ.
大野さんは司会しなくなったそうですが,結局ちょこっとしゃべっていて,覚えたての富山弁を披露し,「『だら』の使い方はあってますか?」とか言っていました.使い方はあってますが,アクセントはらのほうです,大野さん.あと,最後に「気の毒な」とも.
黒部は山の中だと思っていたんだそうで,なんで?と思っていたら,「ダムはだいぶ遠いんだそうで」と言われてやっと思い当たった.そうか,黒部ダムのせいか.『黒部の太陽』とも言っていたから,あの世代は特にそういうイメージあるのかもなあ.私は東京行く途中にある吉田工業株式会社(現・YKK)の工場があるところだというイメージが強いんだけど.
「気の毒な」は「ありがとう」の意味であるが,ニュアンスとしては「わざわざ○○してもらってすんませんねえ,ありがとう」だと思う.
CD販売などもやっていて,もちろんサイン会もしていたんてすが,長蛇の列に恐れをなして帰りました.せっかくの機会なのでもったいない気もしたんですが.
追伸:大野さん,ますずし逆です,逆!(相変わらずファンキーな文章だ)
ますずしは,丸い入れ物に笹を敷いて,そこに鱒を敷き詰め,その上にご飯を載せて,笹でたたんで,蓋を乗せて押すので,入れ物には逆さまに入っている.食べる時は,笹ごと取り出して,ひっくり返して(マスが上に来る)から食べる.