実写映画化が発表された時は,2D→3Dに特に興味もないので,良さそうだったら観に行こうかなーぐらいだった.ビジュアル(ポスターになってるのとかね)を観た時もさほど食指は動かなかったんだけど,予告映像などを見た時に「良さそうかも」と思って観てきました.ネタバレ食らわないうちにと思って,初日(さすがに夜だけど)に観に行ってしまった.
結果,面白かったです.なんか,冒頭の「203高地」で,既にうわーとなってしまう.漫画ってどんなにがんばっても止め絵じゃないですか,そのコマとコマの間が埋まる感じ.帽子とか衣装なんかも絵だと質感がどうしても分からないんだけど,外套は毛織物なんだなあとか,杉元の軍服の中の着物は丹前なんだなあとかいうのが分かるのが純粋に感動した.
原作に忠実は忠実なんだけど,急いでる感無く場面を整理してうまく見せてるし,漫画だと終盤に明かされる要素が既に明かされたりで,今後,シリーズ化したとしたら映画向けにどう再構成するのかなあというところに興味を持ちました.今回の部分も,もっかい原作読んで比べてみたい.
以下,原作も含めてネタバレ感想だけど,映画の感想だか漫画の感想だかをパンフに書いてあることとかインタビューとか含めてだらだらごちゃごちゃ思いつくままに.
日本語字幕版は期間限定で上映されていた物です.音声ガイドは,スマホ(とイヤホン)があれば「Hello!MOVIE」というアプリでどの劇場・どの回でも聴けます.ナレーションも真面目な場面では真面目に,楽しい場面では楽しそうにしゃべってて雰囲気出してる.画面を全部解説するのは無理なので,ガイドで説明するのは一番注目してほしいところなのかなと思ってる.
- 最初に「カント オㇿワ~」の一文が表示されて,やっぱりそれが金カムの主題なんだろうなあと思った.でも,直後に203高地じゃん.ここで機関銃撃ってくる敵に正面から突撃させられて死んでいった人たちにとっての「役目」って何だったというんだろうと思ってしまう.
- 「日露戦争に於いて~203高地」というナレーションから始まる.ナレーションは津田さんだって公開前日に公式ツイートで明かされてたけど,ここは知らないで見て驚きたかったなあ.
- 靄が立ちこめているのかと思ってたんだけど,音声ガイドで「硝煙が立ちこめている」と言われて,初めて,そうだったのか!!と思った.さんざん突撃を繰り返した後なんだ......
- 203高地,ロシア兵も必死な感じなんだよね.そりゃ機関銃撃ってるのに人という物量で突撃してくるの意味わからなかったろうし,恐怖だったろうなと思う.日本側のべ13万投入,6万戦死って言ってて半分弱死んじゃうのか(それも十分に酷い)と一瞬思ったけど,「のべ」ってなんだと後で気づいて,本当に本当に意味が分からなかったし,この作戦を推し進めた上層部を恨むのも無理はない.号令待っている時怖かったろうなあ.その命令が出たら,向こうが撃ってくるの分かってても正面向かって走って行かなきゃならないんだから.
- 突撃ラッパ鳴るんだけど,頭の中に「兵隊さんは死んでも口から喇叭を放しませんでした」という教科書の一文がぐるぐるしてた.この喇叭手の人,後で杉元が二階堂に捕まった時に鶴見中尉の後ろから着いてきてない?
- 鉄条網開けたの,27聯隊かな?ちなみに,203高地への第七師団投入は11月29日だそうなので,史実ならもっと着込んでいるのかもしれない.
- 尾形がロシア兵を狙撃してた.他の27聯隊の兵卒たちも皆いるらしいんだけど,みんな軍帽被って突撃してくるので一瞬映ってもよく分からない.尾形はそれらの人たちと動きが違ってるし,他の兵士たちよりは長めに映っているから分かった.
- 塹壕に飛び込んだ杉元の戦いの時に音声ガイドで「腹を刺される」とか「撃たれる」とか言ってて,うわ,やっぱ見間違いじゃなかったのか.「銃剣で刺しても,銃で撃っても杉元は殺せないって本当なの?」を本気でやってたんだ......
- 一転,静謐な風景になる.植生が違うから本州では撮らずに北海道で撮ったそうだ.自分も数年札幌に住んでたことあるけど,確かに生えてる木が違うんだよね.6月頃はなんか綿みたいのが飛んでるし(ポプラらしい).
- 明治37年の203高地から2年後だから明治39(1906)年.ファンブックの年表より1年早い.ん?203高地が12月攻略だから翌年になってるだけなのか?けっこう映画が何月頃なのかよく分からなくて,小樽の場面は地面が見えてるから,3月か4月かなあ.
- 杉元のマフラーの色,ずいぶん彩度落としてある.後でパンフ見たらコスプレ感を無くすために服の彩度を落としたり,現実に有り得る線を攻めてメイクしていたりといろいろ工夫しているみたいだった.パンフレット,情報量多いからお勧め.
- 日本語字幕版だと,だーんって名前が出る前から誰の台詞か示すために(後藤竹千代)って書いてあった.この辺の印象は字幕版が初めての人はどう感じるのかな?
- 後藤のおっさん,「ゴールドラッシュ」って単語使うけど,この頃,普通に使われてたのかなあ.いちおう,アメリカでは1870年代ごろから使われてたらしい.
- んでね,この人の「分捕った」の言い方が好きなのよ.らしくない?予告の映像で凄く気に入ったのが,この台詞.
- 回想映像で網走監獄が映るんだけど,ここで門倉さん混ざってたりしないかなあ.房の外で見張る人として.看守の台詞で聞き取れないにあったけど,字幕見たら「声を出すな」だった.いや,金塊のありかをしゃべってほしいんでないの?
- 屯田兵と帝国陸軍の違いというか区分けが分からなくて,この頃まだ居るの?と思ったら1904年が廃止だそうです.ここ,音声ガイドで「編み笠に触れて合図」と言ってて,あ,あれ,合図だったんだと思った.
- 後藤のおっさんが飲んでいるのが「北の誉」.小樽酒造メーカーで明治23年創業だそうなので,場所柄的にとても合ってる.瓶が透明で昔のっぽい.
- こんな雪の山で後藤のおっさんも杉元も寝ちゃうけど,こんなところで毛布一枚で寝たくない.音声ガイドで後藤のおっさんについては「松葉の上に敷いた毛皮の上に横たわる」と解説してて,あ,よく見るとそうだな,そっかーと一瞬納得しかけたけど,いや寒いわ.
- 寅次が杉元を投げる場面は,最初とは違って外套着込んでて冬装備になってる.そういえば橇を譲ってくれるんだから,奉天も行ってるのか.
- 後藤のおっさんが小銃がちゃがちゃやり出すわけだけど,この頃の成人男子ってけっこうな割合で小銃扱えるんだよなあ.それはそれとして持ち歩いてて良いんだろうか.後で小樽の場面では布巻いてたけど,どうなんだろう.ここ,音声ガイドはわざわざ三十年式歩兵銃と解説してて,それで分かるもんかいなとちょっと笑ってしまった.あのガチャガチャはなにやってるのかと思っていたけど,安全装置を解除しているそうです.
- ヒグマ,本当に接近しないと気づかないもんだから,杉元ー!後ろ,後ろ!!
- 音声ガイドで銃が後藤のオッサンの足に引っかかっていることに気がついた.
- 絶体絶命ってところにアシㇼパさん登場.この時のアシㇼパさんの顔のアップが印象的なんだ.でもって,弓飛んできたの見て,杉本の口が「ああ???」みたいな形になってるのがかわいい.音声ガイド,ちゃんとマタンプㇱの説明してた.あと青い瞳とも言ってて,やっぱあのアップは印象的に見えるようにしてるんだな.(そして,アシㇼパさんのあっぷのたびに「青い瞳」を解説しているんだけど,これが最後に効いてくる)
- 熊解体してるところ、熊から湯気が出てて、さっきまで生きてた感がある。ここでアシㇼパさんが血がついたままの手を祈るように(ヒンナの時みたいに)動かしているのが印象的だった。得られる食に感謝してる感じがあって。
- 字幕、アイヌ語の子音で日本語に無いものは話者が和人だと小書きしてなかった。アシㇼパさんはマタカリㇷ゚で、杉元はマタカリプとか。
- 「面白い話が有るんだ」って杉元が金塊の話を明かすけど,よく言う気になったなあと思う.彼は戦場で欠けた部分もあるんだけど,人の良い生来の部分を残してるんだよなあ.
- 雲で隠されがちな月明かりを利用してのヒグマ戦.昔,明かりがポツンポツンとしか無い道を夜帰ったことあるけど,街灯が無いところの(特に満月の)月明かりって本当に明るいんだ.熊がアシㇼパさんの方に向かって行く前,音声ガイドによると杉元が熊の脇腹を刺している模様.
- レタラ,めっちゃ杉元踏み台にしてる!!!(笑)これ,原作に無いけど,やっててもおかしくない感じが凄くする.
- ほっといても印象的なためか,杉元とアシㇼパには登場字幕バーンが無い.
- アイヌ惨殺は5年前.1901年か1902年.
- アシㇼパさんが熊の胆嚢くれるところで,熊の胆だ~と思っていた富山人.いや,あるんです,熊胆圓という薬を作ってる会社が.昔,規制ゆるゆるだった頃は,工場稼働している時に近く通ると変な臭いしてたもんです.これ,「くまのい」という発音なもんだから,ずっと胃だと思ってた.漢字見たら胆嚢だね.なお,富山の会社の作っている薬は今は牛から作っていると聞いた(本当か知らない).
- テイネポㇰナモシㇼって,手稲とは何か関係あるのかなあ.
- アシㇼパさんは,さんざん人を殺してきた人に「人殺しは無しだ」って言うんだな,とふと思った.それで止められたわけではないけれど,大事な楔なのかもしれないなと思う.
- 「地獄行きか」の台詞の時の回想のロシア兵が,怯えてて本当に可哀相で.善悪とか正しい正しくないとかじゃなくて,生きるか死ぬかを無理矢理やらされてたんだよな,兵士たちは.
- 「小樽」って,画面いっぱいにだーんって出るとこ,すごく好き.あの風景ってどこなのかな.海岸線は利用したいだろうけど,今の小樽を映したら現代の街が映らない?大きな街として杉元が,「札幌,函館,旭川,そしてここ小樽だ」と言うけど,これは演出上そういう順番で言わせたのであって,当時の規模感とか出来た順からいうと函館,小樽,札幌,旭川ぐらいの順番だったのかな.
- で,出てくる小樽の街がめっちゃ開拓の村すぎて(笑).道,広すぎるんじゃない?開拓の村を小樽に使っちゃったら他の街はどうしたらいいんだ.(もうそんなに街は出てこないか)
- 映画では「第百八十四銀行」になってるけど,国立銀行として設立されたいわゆるナンバー銀行は153行までしかない.この建物は第百十三銀行(本店:函館)小樽支店.ちなみに,第百十三銀行→北海道銀行(今の道銀ではない)→北海道拓殖銀行→北洋銀行に承継されているということに一応はなる.
- 常連さん?と訊かれた時のおじさんの答えがよく聞こえてなかったけど,字幕見たら「おう,毎日よ」だった.
- アシㇼパさんに絡んでくる男に女の人が「やめなよ,可哀相じゃない」というのが好き.底辺同士という意識からかもしれないけれど.
- 柱に「女中求ム 若竹町 原田」の求人がある.これが近くだとすると,この通りは明治期に貸座敷行が許可されたという入舟町あたりを想定しているのかもしれない.
- 白石&笠原で行動しているの,原作とは違うし,尺を短くするためだなと思うんだけど,この変更って自然で感心した.白石,基本的に荒事はダメだから,連んでても違和感ないんだよね.でもって,罠に引っかかって足で宙づりにされるのも違うんだけど,似合い(?)過ぎてて.
- 音声ガイドで言われるまで,杉元が2人を脅すのに使った拳銃が笠原の拳銃であることに気がついてなかった.
- 「聞き出すつもりだったのに」の時の顎いじってる杉本の表情が好きです.
- この頃の靴の材質って何だったんだろうなあ.本体部分は革として,靴底が謎.ゴムに見えるけど,ゴムってこの頃有ったの?
- メノコマキリをいじっている時,アシㇼパさんの手がアップになるけど,ちゃんと手にも汚し入ってるんだね.
- 後藤のおっさんは,名前が画面に出る前から字幕版では名前が出てたけど,尾形は(男)になってた.主要人物は筆文字ばーんの効果の方を取ったのかな.でもって,木から銃剣を引き抜く時にいったんぐいって下げる動作が入るのが好き.
- 尾形VS杉元戦,尾形って杉元の銃剣奪ってるんですね.(音声ガイドで言ってた)
- あ,あれ?しばしばネタにされてる初登場尾形の構え,実写だと格好いい気がするな.......え,これが「ただしハンサムに限る」の効果か.眞栄田さん,格好いいんだな......(消滅していく語彙)
- 明らかに腕折られた後,頭から地面に行ってて痛そうだとは思ってたけど,字幕を見てたら頭から行った時に(骨が折れる音)って書いてあって,うわー,脊椎もいったんかと震えてた.意識してなかったけど,尾形も相当大怪我の多い人だよな.尾形もね,自分の本分は狙撃にあると思っていたから近づく気は全くなかったところ,罠で銃を取られての不意打ちにしては,銃剣奪うわ安全装置奪うわ戦い方が技巧派で善戦したと思うし,「不死身の杉元」だと気づいた途端に逃げに入る判断が速いのは有能だと思う.
- アシㇼパさんが「不死身の杉元,どういう意味だ」って訊くけど,熊倒してた時に叫んでたじゃん.
- 対する杉元の答えが「死ななかったからね」(死ねなかったからね かも?)という自嘲気味な表情なの,寅次じゃなくて俺が死ぬべきだったぐらいに思ってるのかね......
- 次の「あ」の場面転換がうまいし,白石のニコッと笑って誤魔化そうとしながら逃げ出す動きが,良いんだよなあ.ほんと,白石,原作には無い動きをたくさんするんだけど,「お前,白石だろ!」としか言えないほどハマってて凄く白石.
- 白石と杉元の追いかけっこ,杉元が枝に顔ぶつける所で字幕見てたら白石がバァーンって言ってるらしくて,白石がなんかしたの?(音声ガイドで「小枝を弾く」と言ってた.言われてから一生懸命見たら,滑り降りながら枝を持ってるのが見えました)ここで調子に乗って雪玉ぶつけて足滑らせて落ちていくというのが,映画オリジナルだけど,めっちゃらしい.
- 「ヤバい」って連発するから,ヤバいっていつからある言葉なんだろうと思ったら,江戸時代から有るそうです.最初は形容動詞だったらしい.(「ヤバなこと」とか)
- ここの「俺は不死身に杉元だ!」がこの映画の中で一番好きな「不死身の杉元」発言かも(笑).川を浚っているところ,音声ガイドで「もう限界,すぐ手を引き上げる」と言ってて,そうだよな~と思った.いや,本当はこんな雪山でびしょ濡れって本気で死の危険があるわけなんだけど,やっぱコミカルで.
- 弾にキスする白石が白石.ここ,音声ガイドも楽しそうに「キス」って言ってて,うんうん,重要ですよねーと頷いてしまった.
- 「貸せ!」ってところで,貸さなきゃいけないのになかなか手を放さないのとか,火がおこって2人でハヒハヒ喜んでるところとか,判断力低下気味かつ緊迫してて場面に合ってるなあ.この,杉元のすぐに「弾」って判断になるのは,漫画の時から感心してるし,銃に慣れてるんだなあと思ってる.
- 土方さんの囚人番号は辛丑十一號.辛丑は網走移送の年なのかねえ.いちおう直近の辛丑は1901年.
- 小樽の場面の雪は,粉感が強くて作り物感が強い.地面見えてる時期なのに真っ白すぎるし.普通は土が混じってもっと汚い.3月は北海道(札幌ぐらいの気候のところ)が一番汚い時期だと信じてる.
- 飛んでくる女性の下への滑り込む土方が格好いい.入れ墨は土方さんの物の写しなのかな?「歳」の字があるのがご愛敬.
- しかし,何回見ても,どうしてのっぺらぼうがこんな暗号彫れたのかまったく分からん.大きさとか合わんやろ.撮影のための小道具作りの話を読んだらあまりに難しそうで,余計,分からん.
- 牛山さんが「帝国陸軍相手に~」って台詞吐く時,この人,案外常識人だよなあと思う一方で,あんたなんか徒手空手で行くやん!と突っ込みたくなる.肉体が常識でない.
- 白石,もうアシㇼパさんのことちゃん付けで呼んでて,調子良い~.
- この後,たびたび「第七師団」という単語が出てくるんだけど,通常は「一」と間違えるから「七」は「なな」と読むというのがよく分かった.知ってるから「しち」だと思うけど,ほんと「いち」に聞こえる.(初代師団長任命の時に明治天皇が「だいしちしだん」と読んじゃったから「だいしちしだん」になったそうです)
- 「リスって初めて食べるよ......」の若干怯んでる感が良い.このクチャの中の杉元,何か教えられる度にキョロキョロして,アシㇼパさんの言うこと繰り返してて可愛い.素直.
- チタタㇷ゚と言いながら叩くのは「うちの決まり」ってことになってた!これ,気になってたんだろうなあ......
- アシㇼパさんの「お上品な杉元」の言い方が,馬鹿にしてる感あって楽しい.んでねえ,オハウが!めっちゃ!美味そう!野田さん,絵,上手いけどさ,どうしても分かんないじゃん,どんなのかなあというのが.料理いくつか出てくるけど,やっぱり実写として映された方がめちゃめちゃ旨そうなのよ.
- 「ヒンナ」と「いただきます」が並んで出てくるのが嬉しい.アイヌも箸文化なのか~.
- 杉元,味噌なにに入れてるんだろうと思ったけど,弁当箱って音声ガイドで言ってた.漫画の時から不思議だったけど,なんで味噌持ち歩いてるの.
- いやいやいや,オソマじゃないって臭いで分かるでしょ(笑).アシㇼパさん変顔再現度高ぇ.「うんこ食って喜んでるよ」→「ヒンナ」→「黙れ」の台詞のタイミングがピッタリ.
- 鶴見中尉,登場!うわー,馬で出てくるシーン,超絶格好いいな.そして,瀕死の尾形を眺めなから笑っている二階堂.二階堂の壊れた人ぶりとか,尾形の隊での立ち位置とかが出てるよな.中尉への報告は玉井伍長になってた.
- 尾形がね,尾形がね,鶴見中尉の手のひらに字を書く時,縋り付くようなんだよ.......尾形の立ち回りが違っていたら,原作の結果もまた違っていただろうな......
- 鶴見中尉の顔がどアップになってる時のスローモーション瞬きが好きです.(告白)
- アチャ,ちょこちょこ画面に出て来ますね.そりゃ役者さんの開示があるはずだ.
- 谷垣登場時の台詞の字幕は(兵士)でした.
- で,谷垣,玉井,野間,岡田の4人でスキーで滑り降りてくるんだけど,あんな斜面滑りたくない.いや,自分,スキーできないけど.結構な角度だよね?この場面,漫画の時から「2本杖だな」と(レルヒさんが日本で教えたのは1本杖だというので)不思議だったんだけど,レルヒさんが第七師団にスキーを教えに来る前から北海道では2本杖が主流だったそうです.(全然関係ないけど,レルヒさんの通訳として付いていた人は新潟高田の第58聯隊所属の鶴見大尉という人です)
- 谷垣が双眼鏡を持っているけど,この頃,双眼鏡って結構貴重なんじゃないだろうか(まだ国産できてない).これ持たされている谷垣って能力を買われてたのかな.
- 「子供までは殺す連中じゃない」という台詞が無くなっているのが残念.そうなんだよね,第七師団の兵隊たちは絶対の悪人というわけじゃないんだよね.あと,漫画の「子供にまで手を出す奴は極悪人」って描き方が好き.
- うお~,谷垣,ちょっとしか出てこないけど格好いいな.上見上げるところの表情が好き.谷垣,優しそうなんだもん.「はい」しか言わない戦闘マシーンよりずっと子ども懐くよ.オソマちゃんの初恋の人になるよ,そりゃ.谷垣,もっと動いてしゃべってほしかった.
- 杉元を追った3人のところ,音声ガイドで「こわごわ上ってくる」と言ってて,そうか,いちおう恐れはあったのか.野間,言葉を交わしたわけでもないだろうに,よく覚えてたな.当時から「不死身の杉元」として有名だったから目を惹いたんだろうか.
- 最初は見えてなかったんだけど,穴の中で熊が目をパチリしてるんだね.
- 「もういい撃とう撃とう」が玉井伍長の名(?)台詞と認識されてるみたいなんだけど,私は「見苦しい」の言い方がすごく好き.「ん み ぐ る し い」という感じで溜めが入っているというか.ここの3人は,漫画だと正直「熊怖い」の為に出てきたようだったけど,実写で初めて自分の中でちゃんと人になったよ.怖い人,やられても良い悪人じゃなくて,普通の人として.
- ......と思った途端に,あんな結果なんだもん.この場面見る度に子どもの頃,野幌森林公園の北海道開拓記念館で見た「ヒグマに襲われた人の眼鏡」の展示を思い出す.穴の中からのアングルだけで,全部見えなくて声と唸り声だけなんだけど,怖い.意図しない発砲で何も出来なかった岡田が可哀相.野間の「第七師団相手にただで済むと思うな」の台詞が無くなったのが残念.漫画の時にあった解説が無く木の上に死体がのってた.
- 玉井伍長もあの負傷なのに,最後まで発砲して仕留めるんだよね.仕留めてくれてなかったら杉元も窮地だったろう.
- 杉元が穴から出てきた時,座位で死んでる玉井伍長の顔から血がぼたぼたしてて,ひえええええ,と思った.
- 谷垣がこっちに来てたら違った結果だったろうなあと思わずにいられない.熊の居る穴だとぐらいは分かったと思うし.
- 「杉元に殺されるぞ」と「アシㇼパさんに食われるぞ」の対比が上手いなと思った.でも,アシㇼパさん,そんなはっきりしっかり声出したら,杉元にバレちゃうよ?
- イオマンテの話は省略されてた.尺と準備的に無理だったんだろうな.漫画読んだ時は荘厳な祭りなのかなという印象を持ったんだけど,北海道大学植物園の北方民族資料室で近文(旭川)のイオマンテの映像を観たら,何日もかかるしトランス状態なのかなって感じで踊ってて,そして,繋がれた熊を何回も撃って殺すのは,現代の感覚で言ったらどうしても残酷に感じた.
- アイヌコタンが美しい.アイヌ語が溢れてるのも普通にアイヌの生活が描かれるのも嬉しい.博物館だと背中側広げて展示してあるだけの衣服が,ちゃんと着られて動いてる.これを壊してしまったんだと思うと寂しい.
- 外でムックリを子どもが弾いているのを見て,いいものだなと初めて思った.あのね,自分のアイヌ文化との接触は,どうしても博物館で,展示品を傷めないための薄暗い照明の中で聴く録音のムックリの音は,子どもの自分には寂しくて怖かったんだよ.近頃は,展示してある衣装見るのも,展示しかされてないかと思って寂しい.和服文化も衰退を辿っているし,ちゃんとした共生の道を歩んでいたとしても現代では廃れていたかもしれないけれど.それが奪われた結果であって,自らの選択の結果でなかったことが悲しい.
- 自分,アイヌ語全然分かんないから上手なのかどうなのか分かんないけど,子どもが元気よくアイヌ語しゃべってるのが自然で良いなあ.男の人は何しているのかと思ったら,弓を補修しているそうです(音声ガイド情報).音声ガイド,がんばってアイヌ語の発話にかからないのように和訳もつけてた.
- でねえ,フチがもう上品で本当に良い.マタンプㇱを取って,鼻の下をすぅっと人差し指で撫でる仕草も,「あ,これ,挨拶なんだな」って自然に分かる.
- アシㇼパさんの幼名がシオンタクになってた.もう1つ例としてあげられてたテイネシは「ぬれた糞」そうです.まさしく「うんこばっかり」だった(笑).あ,もしかして手稲って湿地だったのか??(突然の理解)
- フチの「ニㇱパ」の発音の「パ」のところがとても好き.
- オソマちゃんも杉元を真似してトゥレンペに捧げてるの可愛い.
- フチの方が味噌に関しては柔軟だよなあ.もともと長老の妻なわけだし,コタンの来訪者をもてなす経験から,味噌も知ってたのかも?
- アシㇼパさんがにっこにこでカワウソの頭差し出すところも,躊躇いながら食べようとしてる杉元の顔も好き.食べられない,と音声ガイドで言ってた.味噌は話を逸らすためだったか!
- ストゥが出てきたところでフチが頷いてるけど,この場面みるたびに「うんうんじゃないよ,おばあちゃーん!!」って心の中で叫んでた.
- ニンカリって寝てる時も外さないんだね.
- レタラとアシㇼパさんの別れは泣くよ.......
- アシㇼパさんが眠った後,フチが杉元に言う台詞に字幕がついてなくて,杉元気分で見てたけど,これは杉元,勘違いするよ.どうかどうかアシㇼパを連れて行かないでくださいって言ってると思うよ.この後の二百三高地の回想とキラキラしたアシㇼパの映像が挿入されるけど,自分とは住む世界が違うんだと思ったんだろうな.大叔父さんも「金塊探しには反対だ」とは言ったけど,「杉本さんと居るとアシㇼパは笑顔を見せる」であって,出て行けではないのに.熊の頭蓋骨の祭壇とダイヤモンドダストの様子が美しく寂しい.
- 去って行く杉元は,「お前も私を一人にするのか」を繰り返したことになるんじゃないだろうか.
- そして,行方不明になった四人を探しに来た第七師団のターン.二階堂が報告する時,字幕はいきなり(二階堂)と書いてあって,主要人物だけど先に名前が出たなと思った.ただ,二階堂の名前画面バーンはだいぶ後だからかもしれない.
- 肋骨服って紐渡してあるところに雪積もるんだね.
- 和田大尉と月島登場!二等卒2人が馬を下りた2人の手綱を取りに行く.月島さ,上官と居る場面が多いからあまり目立たないけど,軍曹って平民階級の中では上の階級だし,部下もけっこう居るんだよね.
- 和田大尉の「もう庇いきれん」が無くなってるのが残念.和田さん,庇ってたんだなあと思ってるから.後で出てくる淀川中佐は鶴見中尉の言いなり状態だけど,和田大尉の立ち位置は違うんだよね.この段階で,もはや兵士たちが鶴見の私兵になっていることに気づかなかったから,月島と2人だけで来て「撃て」なんだよな.......
- ここ,周りの兵卒たちってどう思ってたんだろう.「軍曹,合流だ~」と思って見てたんだろうか.鶴見は「来たか」だったろうな.しかも,都合良く月島しか連れてこないんだもんなあ.
- 和田さん,自分に銃口向いてるの,さすがに気がつかんか?拳銃じゃなくて小銃だよ?
- 漫画と違って,この段階で月島の人物像がはっきりしてるから,映画だと出番多めで嬉しい.でも,「第七師団 月島基」って出てくるの見る度に,この段階で名前出るんだなあと不思議な感じがする.
- 「月島軍曹,撃て!」「服を脱がせて埋めておけ,月島」.上官2人に呼ばれる月島.この時の鶴見中尉の「月島」が「つ・き・し・ま」と跳ねるようで好き.月島,第二師団から鶴見と一緒に移ってきた来たこと分かってただろうに,和田大尉は背中を預けるんだよな.奉天での容赦無い顔面ぶん殴りが訊いてるのかしらん.
- なんで服脱がせるのかね.死体が朽ちやすいように?「服を脱がせろ」は別に軍曹にやれって言ってるんじゃなくて,「兵卒を適当に使ってやっておけ」だと思う.
- 工藤さんが「家で『はい』の練習をたくさんしました」と言っている完成披露を観て,映画を見る前の私「だよね~.タケポンさんも『はい』しか言いませんが重要な役ですって言われたみたいだしね~」.映画を見た後の私「そりゃ,『はい』の練習するわ」.何なんですか,あの「はい」しか言わない戦闘マシーンは(いや,報告とかもしてるけど).
- 白石がるんるんで店から店をちょろちょろしてる場面,聞き取れない台詞は字幕によると「いい子いますよ」だった.
- 牛山さんの「お客さん,遊んでいかない?」が好き.ニィって感じの牛山とヒェって感じの白石の対比よ.
- 白石に縋り付かれて嫌そうな顔してる兵士,字幕で「野崎」って名前が付いてた.野崎さん,この後もちょこちょこ出てくる.
- 牛山に吹っ飛ばされる師団の人,可哀相......
- この場面で映画オリジナルとして,二階堂兄弟の仲の良さとか息の合いっぷりが描かれてて,良いなと思った(この伏線の回収は悲惨なんだけれど).ダイナマイト落ちてきて,振り向きもせずに後ろ投げ→受け取り,さらに投擲,が凄く良い.ここ,投げる時字幕だと「えい」って書いてあって,えいってなんだよ,可愛いな.
- 「兵を集めろ」「はい」の後,小銃掲げて鶴見中尉の馬の後を追っていく月島が,たったったったって感じで可愛い.
- 爆破直前の聞き取れない市民の台詞は字幕によると「官憲が走って行った」だった.
- この頃の銀行って普通の建物よりも堅牢に作られてるものらしい.自分はこの場面で福井地震で潰れなかった福井銀行を思い浮かべるんだ.
- 「1名射殺」の報告は,字幕によると野崎さん.
- 鶴見中尉を案内している人は(行員)って字幕ついてるけど,金庫開けられるのは支店長クラスじゃないのかな?
- 有価証券に三石某の名前がある.何か意味あったりしないのかしらん.
- 「時を超えて我が元に」のところのポーズが漫画そのままの決めポーズで,凄いなあと思った.
- 「土方歳三!」って叫ぶあたり,刺青囚人の情報は完全に掌握してるんだろうなあ.土方が去った後に,鶴見中尉が落ちていた帽子被るのが良い.この辺り,音声ガイドで「ボーチャードピストル」とか「ウインチェスターライフルM189-2」とわざわざ言ってて,言われても分からんやろ(笑).
- そば屋で二階堂に問われて「軍帽の兄ちゃんだよ」と店の人が言ったとこ,杉元の後ろにいるおじさんが蕎麦持ってそっと下がっていくのが良いなと思う.あと,二階堂がお店の人にお駄賃渡しているのとか.実写とか舞台とかで,画面内の人が全員その役らしい動きをしているのが好き.
- 二階堂(字幕によると浩平)の「殺そう,殺そう」の後,鶴見中尉がやって来る時に後ろにしたがっている人,203高地でラッパ吹いてた人じゃないかなあ.
- 花園団子,去年のゴールデンウィークに食べたのより大きいんですけど!あと,串団子で字を書くな!!
- 目の前で何が起きてても直立不動の月島よ.他の部下たちは「お前たちの大将は」のところで気色ばんだりいろいろ動くのにね.そういえば,剣の達人というのは,どの方向にもすぐに動けるように両足に均等に体重掛けてるんですってね.
- 帽子取ってるのは分かってたけど,丸刈りじゃなくて短髪だということは言われて見るまで分かってなかった.いや,私,月島は下士官外套に入ってる一本線で一生懸命見分けてたもんだから,顔よく見てなくて.だって,暗い場面多いし,挙げ句に,乱闘始まって入り乱れて分かんなくなるし.
- 背が高いせいで画面から切れる月島よ.(背が高い月島とは)
- 金貨,もう出るんだなあってあたりでも,実写はどう再構築するんだろうという部分に興味が沸いた.
- 「本当に,ある」の言い回しとか,「蝋燭ボリボリしちゃおうか」(カチカチカチカチ)が,本当に良い.鶴見かよ.(鶴見だよ)
- なんで靴下片っぽなんか忘れていったんだろう.足,冷たいじゃん.乾かした後そのまま履いてるとこみると着替えなさそうだと思ってたんだけど,
- しばらく二階堂の杉元いびりが続くんだけど,ごめん,自分,二階堂は自業自得だと思っててあんまり可哀相と思ってないんだ.ただね,漫画だとずっとあと,奉天で「いいのか?」って言うじゃない.あれを思うと,この人も戦争で何かが欠けちゃったのかなと思う.
- 白石が「あれが第七師団の拠点だ」と言う時,アシㇼパさんを抑えるような仕草してるの好き.これ以上厄介ごとに巻き込まれたくなかったからかもしれないけど.
- 椅子のままのバク宙やってくれて,ほへぇ~!!と感心した.しばしば漫画のままのアクションが出てくるよね.
- このシーン,刺された時から串の位置変わってない?上顎ぐらいの位置だったのが唇の真ん中位置になってる気がする.
- 字幕とか音声ガイドによると,ぶん殴られて前歯が飛ぶのが洋平,杉元に足で挟まれているのが浩平,それを助けようと銃剣で襲うのが洋平.
- あのね,ここね,月島がいたら二階堂を止めてただろうなとずっと思ってたから,取り押さえに来てくれて嬉しい!!洋平をむんずと捕まえて放り投げからの杉元取り押さえは,この人でないと無理.あと,杉元が持ってる棒をピンポイントで蹴り飛ばしているのが,何かと足が出る月島らしい.でもって,ちょっと動いたら親指右目に入れられるような位置で顔押さえているのが容赦無くて良い.あとねえ,取り押さえた後,引きずり出される二階堂を見送る表情というか目つきが良いんだ.でも,喜怒哀楽は出さないし,しゃべらないんだよなあ.
- 「ところでよ!石鹸持ってねぇか!」のところの白石の動きが良い.こんな動き,漫画ではしてないけど,白石ならしそうって思っちゃう.
- 白石,侵入がほんとうにぬたぁとしてて,「妖怪?」だった.この後の,「脱獄王の白石だ!」の言い方も好き.
- 二階堂入ってきた時,床の油の跡が無いんですけど(笑).
- そして,惨劇の後,二階堂を取り押さえる兵士は字幕によると野崎さんと塩谷さん.
- 場を収めるのが月島なのが凄く嬉しい.月島が居たらやってただろうなと思った役割をいちいちやってくれる.鶴見が杉元から情報を聞き出す任を月島に任せるのも,この場にいたら他の人にはさせないだろうと思うから,うんうんと頷いてた.
- 馬橇を出す時の「はっ!」が地味に格好いい.月島と一緒に行くのが字幕によると野崎さんと水島さん.野崎が先に落とされる人.
- 杉元が立ち上がったのを見て驚きの表情を見せるけど,ひと言も発せずに瞬時に戦闘に入るのが月島.ここの,驚き→即応は,樺太の鯉登庇った時を思い出した.
- 音声ガイドで,杉元が頬から竹串抜いて,その竹串で兵士の手を刺していることにやっと気がついた.
- 膝蹴り入れて→拳ごすごす→顎押さえつけ→銃剣.なんちゅう戦闘マシンかよ.ここ,音声ガイドで初めて気がついたんだけど,銃剣を持った右手を杉元に掴まれたから,左手で殴ってたんだね.そうだよね,本来なら銃剣の方が殺傷力強いもんね.そういう合理性はある人だよね.人を素手で撲殺できる人だから,いきなり殴ってるんだと思い込んでた.......最後の銃剣持ち替えも,顎押さえつけで杉元の手が緩んだからみたい.
- 月島,戦闘中も,2人で橇から落ちる場面もひと言も発しない.アシㇼパと杉元が手を伸ばし合ってる時もひたすら無言で綱をたぐってのぼってくる.やっと字幕入ったと思ったら,「フン,ううー,ああ!」でした.
- 思えば,この人,こうやって静かに始末付けてきたのかなあ......
- 二階堂といっしょに馬でやって来るのが塩谷さん.袖章が二本線だから二階堂と同じ一等卒.
- 二階堂の,馬→馬そり→馬→馬そりの動きが凄い.ほとんど落ちかかってるというのに踏みとどまるところといい,構えといい,二階堂のアクションはあり得ないレベルの不気味な動きというのがテーマかな.この後の,銃剣背中で持ち替えーの,突き出し,のところが好き.
- でも,橇といっしょに吹っ飛んでいく二階堂はどうしてもコミカルだと思う.
- そしてそして,舞い散る雪煙の中から現れる鶴見.真打ち登場~.
- 月島,「杉元だけではない,アイヌが協力してる」という報告はしただろうなあ.
- 杉元とアシㇼパさんが体勢を入れ替えるの,もうこの段階で息合ってる.そこから,アシㇼパさんが鶴見の馬を射るけど,後々を考えると,物凄い因縁だよなあ......
- 馬から落ちた後の,一回転からの全力疾走が恐ろしいまでに漫画通りで,ここ本当に大変だと思うし凄い.鶴見中尉もたいがいゴリラだよなあ.小指立てた構えもそのまま再現してくれる.
- 拠点の火事で,最初に「火事だ」と叫び出す兵士が字幕によれば鮫島さん.次の兵士が菊地さん.
- 「一枚上手だ」と認められるところが,鶴見中尉の優れた点だと思う.
- 雪原,鳥が飛んでいく.何の鳥だろう.後ろの林は音声ガイドによると白樺だそうです.
- 雪原で良い雰囲気になったな~と思ったらぶん殴る男前,アシㇼパさん.目的を果たせる「かもしれない」なんだよね.困難なのは分かっているし,「もっと慎重にならなければいけない」という判断も妥当.
- 「もう3人死んでる」って1人はお父さんとして,あと2人は誰だったんだろう.兄弟居たんだろうか.
- 「一年経って発症しなければ」←それを本人に言えよ.言ってたら絶対待ってくれてたよ.寅次だってそれを奪いはしなかったと思う.だってね,生きるか死ぬか切羽詰まったところで親友の命を取っちゃう人なんだから.杉元が帰ってきた時に掴みかかるのって,「梅子を捨てたくせに!」もあるんだと思う.梅ちゃんの側に居て,梅ちゃんが悲しんでいるのを見ていたのも,梅ちゃんを慰めたのも寅次だろうから.
- 帰ってきた洋服の杉元,なんか,現代でもその辺に居そうなあんちゃんだな(もっさりしてるけど).あのね,投げられてあげないところが誠意だと思ってるし,良いなと思う.
- 剣持家(寅次)の家紋は丸に三つ引き.大岡越前~と思ってた.間違い,遠山の金さんだった.
- 寅次がね,杉元に「梅子を頼む」って言った後に,右目から一筋涙が流れるじゃない.未練だったろうなあ.
- この戦場の杉元と寅次を見てると,第一次世界大戦だけど,ソンムの戦いを思い浮かべる.イギリス軍は同郷の志願兵で部隊編成していて,なかなか逃げなかった(そのせいで死傷者も増えた)とか聞いたことがあって.
- 「これ,寅次です」「そうでしたか」のところで泣く.梅ちゃん,お母さんと一緒に暮らしてるということは実家に帰されたのかなあ.でも,息子居るし,よく分からん.
- 「鼻がいいの」と言った人に,「あなた,どなた」と言われる人よ......
- エンディング,たびたび出てくる北海道の古地図,いくつかに分割されて「●●国」って書いてあるんだけど,今の地名とずれてるような気がするのが不思議で,いつ頃の地図なんだろうなあ.これが福井県文書館にある地図なのかなあ.って,紹介されてたわ.
- 序章って感じの映画でした.
- 数えたら,5「はい」でした(撃て/埋めておけ/兵を集めろ/医者を叩き起こせ/聞き出せ).思ったより少ない?たぶん,他の兵士たちが命令を受けている場面が無くて,「はい」と答えてるのが月島だけだから目立つんだろうか.
- 永倉さん出てきて初めて,「そういえば俳優さんの紹介されてたのに全然出てきてなかったわ~」と思い出しました.自分,土方組の名前の分かんないスーツの人,気に入ってんだけど,名前付いてないのかなあ.
- うわ,トーマスさんがトーマスさんや.兵士たちを率いている状況になってた.ここね,月島は,鶴見の横で断り無く小銃を検めていい立場なんだなあと満足してました(音声ガイドでもわざわざ「木箱に入った小銃を確かめる月島」って言ってた).そして,手にばかり注目してたから,顔に怪我してる(そりから振り落とされた怪我か?)ことに言われるまで気づきませんでした.(顔に注意がいかない自分)
- 「出世払い~」の台詞無くなってたんだけど,月島の人物像が固まってから振り返ると,余計なこと何もしゃべんなそうだから,今となってはこっちの方がしっくりくるんだよね.こういうところも,「映画でどう再構築するんだろうなあ」と思う点.
- うへえ,二瓶,辺見ちゃん,家永,インカラマッ,キロランケ!!(ここ,音声ガイドは「謎の男と女たち」だった)
- 今度は和人の鍋食ってるのが良いなあ.旨そうだなあ.
- アシㇼパさんがオソマついた馬肉に挑戦しようとしてる時に,杉元もヒヨヒヨ口動かしてるのが滅茶苦茶好き.
- ここでとうとう「ヒンナだぜ」という用法ができあがりました.
- スタッフロールに輝く「この映画の製作に際し,動物に危害は加えられていません」.いや,名前ばかりだったのに,突然,文章が挿入されてくるから妙に目について.
- そしてそして,最後の登場人物の時に音声ガイドがわざわざ「青い瞳」といってくれます.
頼むから続編作ってください.
個人的には「はい」しか言わない戦闘マシンがどんな顔して「集中,集中」するのか凄く見たい.任務遂行暴力装置なのに,駄々っ子に弱いってなんなのかね.
Tweet 日時: 2024年2月 9日 | 感想 > TV/映画 |