夜、姉が髪の毛をとかしながら歌を歌っている.
- 姉
- ♪おいらはドラマー
- Sousui
- 知らんかったちゃ.
- 姉
- ......ごめん、嘘ついとった.
- Aさん
- ねえ,Sousuiさん,結晶作ってみない?
- Sousui
- あ......いや,暇になったら......
- Aさん
- たまごっちといっしょだよ.
- Sousui
- たまごっち嫌いです.
- Aさん
- こう,毎日愛情込めて電圧を変えてあげると,45日後にはまるまると太った結晶が......
デパートにて.
- 客
- 地下鉄はどこですか?
- 店員
- 地下鉄は地下です.
M先生が乳鉢の洗い方を教えている.
- M先生
- ここに硫酸入れるんだけどぉ,うん,どのぐらいいれたらいいと思う?
- 学生たち
- ......(頭をかしげている)
- M先生
- うん,どーでもいーんだ.(ドボドボドボ)
- Iさん
- やっぱ大学来たら,まず,牛乳だな.
- Sousui
- なんで牛乳なんですか.
- Iさん
- のどかわくっしょ.
- Sousui
- いや,だから,なんで牛乳なんですか.
- Iさん
- 健康に良さそうだから.最近,爪が柔らかくてさぁ.
- Sousui
- ......それって,関係ありそでなさそで......関係ないですね.
- Sousui
- みーちゃんちってどこ?
- みーちゃん
- きーちゃんちのとなりー.
- Sousui
- きーちゃんちってどこ? 「みーちゃんちのとなりー」って言うなよ.
- みーちゃん
- ......
- 友人M
- (しゃがれた声で)へーっへっへっへ
- Sousui
- なんかリンゴ売ってそう.
- 友人M
- 白雪姫か!
- Sousui
- なんで分かったの?!
- 友人T
- 今のは分かったよ.
カリフラワーを食べたことのないという友人Tがブロッコリーを食べている.
- Sousui
- なんでカリフラワーは駄目なの?
- 友人T
- だって,ほら,白いほうが不健康そうじゃん.
- Sousui
- 枝豆と大豆は枝豆のほうが不健康なんだよ.
- Sousui
- え? ピカチュウキーホルダー持ってるの?
- K君
- いや,てのひらピカチュウ.
- Sousui
- てのひらピカチュウ?! 鳴かないの?
- K君
- 鳴くよ.こう尻上がりに疑問形で自分の名前を言ってくる.
- Sousui
- 「ピカチュウ?」って?
- K君
- うん.奴は自分が何だか分かってないらしいね.
- I先生
- あれ? 髪の毛切った?
- Sousui
- はい,切りました.
- I先生
- 何センチぐらい?
- Sousui
- 10センチほど.
- I先生
- ずいぶん切ったね.......何かあったの?
- Sousui
- 『カット安くなる券』をもらいました.
- Sousui
- その病気は女性ホルモンの欠乏が原因で起きるらしいよ.
- 母
- なら男らしいがだ.
- Sousui
- (散々笑って)笑いすぎて死んでしまうねか!
- 母
- 駄目だねか,死ぬ前にはたと我に返らんにゃ.
- Gさん
- はい,N研究室です.あ,K君ですか.少々お待ちください.(受話器をふさいで)K君どこに行ったか知ってる?
- Iさん
- 生協じゃない?
- Sousui
- そういえば何かの申し込み用紙を持ってたからちょっと遠くかもしれませんね.
- Gさん
- あ,もしもし.K君は今,遠くに行きましたので......
グラナダTV制作のシャーロック・ホームズ全集のLDを発見.
- tosch
- わー,知らないのばかりいっぱいあるー.『青い紅玉』だって.これも知らないなぁ.
- Sousui
- え? 知らない? ガチョウが紅玉を食べちゃう話.
- tosch
- へー.イギリスにも紅玉ってあるんだ.
- Sousui
- ? 紅玉ってルビーだよ.
- tosch
- え? リンゴじゃないの? ガチョウがリンゴ食べる話じゃないの?
- Sousui
- えーとさー,なんとかかんとかまん食べようと思ってさー......
- tosch
- じゃがバタまん?
- Sousui
- なんで分かるんじゃ!!
Sousui,Mの延髄に蹴りを入れかけ寸前で止める.
- Sousui
- いやぁ,ここでホントに蹴っちゃったらちょっとね.
- tosch
- ちょっと何?
- Sousui
- 友情にヒビが入るかと.
- tosch
- 違うっしょー.首の骨にヒビが入るっしょー.
導線が切れていないか抵抗を測って調べている.
- Sousui
- うーん......どうも,値が安定してないなぁ......
- I先生
- 体脂肪率変わってるんじゃないの?
注:世にある体脂肪率が測れる体重計は,脂肪と筋肉等で抵抗値が違うことを利用している.
- I君
- 藁しべ長者って資本主義の原理を現してるよな.
- Sousui
- そうかぁ? 等価の物と交換するのが基本じゃないのか?
- I君
- じゃあ,儲けはどこに行っちゃうんですか?
- Sousui
- うーん......
- M先生
- 要するに,「腹が減ってる人には食い物は高く売れる」ってことだよ.
- O君
- なるほど,「物を売るときは人の足元を見て売れ」ってことですね.
- I君
- あーやだやだ.なんで素直に「いいことをしたら自分にもいいことがある」と思えないのかなぁ.
資本主義,どこ行った?
1月末,札幌.おりしもこの冬一番の冷え込みで,朝の気温,-12℃.道をサラリーマン風の男性が2人歩いていく.
- 男性A
- うー,さぶさぶさぶ......(びょぉーと,風が吹く)
- 男性B
- うわー,北海道の真冬みたいだじゃー.
- 男性A
- 北海道の真冬なんだよ!
研究室OBのF氏が遊びに来た.
- O君
- いやぁ,僕のパソコン,ウィルスに感染してたんですよ.
- F氏
- あ,そうなんだ.研究室のパソコンに感染した?
- O君
- いえ,幸いうつってなくて事無きを得たという......
- F氏
- うつせばよかったのに.
- O君
- え......それは......
- F氏
- うつせばなおる.
研究室にいた頃のF氏のあだ名は当然のごとく「ハカイダーF」でした.
toschは大学の後輩である.
- Sousui
- そういや,姉貴の結婚式で振袖着たが......よく考えたら6年も前の話だなぁ.
- tosch
- 振袖ねェ......Sousuiさんにも10代の頃があったのねぇ.
- Sousui
- あのなぁ,お前と最初に会った時,俺は10代だったぞ!
同僚Kが東レの内定式から帰ってきた.
- K
- 事務系の内定式が先にあったらしいんですけど,バレーの選手来てたそうなんですよ.
- M先生
- バレー? 舞台で踊ったの?
- Sousui
- それは普通,バレーの「選手」って言いませんよ.
研究室のボスが近づいてきておもむろに口を開いた.
- ボス
- なんとか証券のなんとかがどうこう,という話なんだけど.
- Sousui
- それじゃ何にも分かりませんよ.
- 母
- (Sousuiの顔を眺めながら)あんた,小さい頃ちゃ もっと ぱっちりした目しとったんに,どうしてそんな細くなってしまったが?
- 父
- 節約したんだ.
- 母
- (新聞で預金利率を確かめながら)あ,うちの銀行,いちばん利率低い!預けかえんにゃ.
- 父
- どうせ,たいした違いじゃないだろ.そういうのは持っとる人が気にすることだぜ.
- 母
- だから,これから増やすにあたってさ.3倍も違うぜ,3倍!
- 父
- んなもん,0.01% が 0.03%になってもたいして変わらんかろがい.100万預けて300円だぜ,1年で.
- 母
- 300円あったらまんじゅう3つ買える.
- 父
- まんじゅう買ってしもたら増えんねか.